ベランダでできるキッチンガーデン
ニンニク(ヒガンバナ科ネギ属) 土壌医●藤巻久志
ニンニクはユリ科ネギ属に分類されてきましたが、DNAが決める新分類ではヒガンバナ科ネギ属になりました。ネギ属の野菜にはワケギ、タマネギ、ニラ、ラッキョウ、チャイブなどもあります。
野菜は一般に果菜類、葉菜類、根菜類、豆類に分類されます。ニンニクはタマネギと同じように葉が変化した鱗茎(りんけい)部を食べるので、葉菜類に分類されます。しかし、根菜類のダイコンやニンジンと同じように土の中の部分を食べるのですから、なかなか納得しにくいですね。
日本の家庭でもニンニクは欠かせない食材になりました。中国産に比べると、国産は驚くほど値段が高いですね。安心・安全なニンニクをベランダで作りましょう。
ニンニクは「種球」で増やします。植え付け適期は9月下旬から10月上旬です。健全な種球を購入し、その鱗片を一つずつ分けます。
市販の培養土を深さ15cm以上のプランターに入れます。株間を10 cmぐらい取り、鱗片の発根部分を下に、土に隠れる程度に浅く植え付けます。
春先になって芽が伸びだしたら1週間に1度1000倍の液肥を水やり代わりに施します。水のやり過ぎは根を傷めるので、土の表面が乾いてからたっぷりやります。
5月下旬から6月上旬に、葉茎が半分くらい枯れてきたら収穫します。抜き取ったらすぐに葉茎を10cmくらい残して切り、根も鱗茎を傷めないように切り取ります。数球ずつ束ねて、日陰で風通しの良い所につるして乾燥させます。
ニンニクは西洋料理や中国料理などの引き立て役として欠かせない野菜です。また、ニンニクは体に良いということでも、とても注目されています。米国国立がん研究所が発表しているデザイナーフーズのがん予防効果食品ピラミッドの頂点はニンニクです。
ニンニクでドラキュラだけでなく、病気も逃げ出すといいですね。
|