2015.09.25

サヤエンドウ成功のポイントはまきどき・防風防寒・支柱立て

 

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 エンドウの起源は古代ギリシャ、ローマ時代にさかのぼる古い歴史がありますが、サヤエンドウとして栽培が始まったのは江戸時代からのようです。
 カロテンの含有量が多く、緑黄色野菜に位置付けられるほど。ビタミンC、食物繊維も豊富に含まれています。
 エンドウの仲間にはさやと豆の両方を食べるスナップエンドウ、実を利用する実エンドウなどがありますが、家庭菜園用としてお薦めなのは和風料理に重宝するキヌサヤ系の在来種「伊豆赤花」「渥美白花」や、改良種の「成駒三十日」「赤花絹莢」「絹小町」「豊成」などです。
 連作障害が出やすい代表的な野菜なので、少なくも3~4年はエンドウを栽培したことのない畑を選びましょう。プランターでの栽培にも向きます。花を観賞しながら楽しむのもよいでしょう。
 サヤエンドウを上手に育てる3つのポイントは、まきどき選びと、防風防寒対策、そして支柱をしっかり立てることです。
 種まきの適期は10月下旬ごろです。耐寒性は本葉2~3枚のころが最も強いですが、花が咲くころは最も弱くなりますので、寒い地方では11月上旬ぐらいまで、遅らせた方が良いです。
 エンドウのつるは中空なので、風で折れやすく、特に寒風に当たると枯死株が出ます。霜害が出やすい畑では厳寒期に入る前に、風上側に防風ネットを張るか、葉上にべた掛け資材で寒風から守りましょう。
 春先になりつるが伸び始めたころに、遅れずに支柱をしっかり立てましょう。つるが絡み付きやすい木の枝が入手できれば一番良いですが、それがなければ木ぐいを打ち横竹を渡して、稲わらを小束にしてつるすのもよいでしょう。それらが入手できない地域では、果菜類用の長さ2m内外の支柱材を株ごとに立て、横に2~3段プラスチックひもを取り付けるとよいです。
 その他、栽培に当たって留意することは、畝面には黒色ポリフィルムをマルチして地温上昇、雑草防除を図ること、ハモグリバエの幼虫の食害から守るために、発生初期に適用薬剤を散布して防除すること、などです。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

 

板木技術士事務所●板木利隆